目次:
ユーザーケース:iCloudとDropbox、最適なクラウドストレージはどっち?
ユーザーケース:
クラウドストレージをDropboxにするか、iCloudにするか悩んでいます。
価格面以外で、両者のメリット・デメリットを教えてください。
また、どちらがよりおすすめかも教えてください!
- Yahoo知恵袋からの質問
iCloudとDropboxの概要について
iCloudはAppleのサービスの1つで、写真、メモ、文書、その他のコンテンツをクラウド上に保存し、すべてのデバイスで自動的に更新されます。また、iCloudを通じて家族や友人と簡単にコンテンツを共有できます。さらに、iCloudには「iCloud写真」などの機能があり、さまざまなAppleデバイス間で写真や動画を保存・同期できます。
Dropboxは、クラウドベースのファイルストレージおよび共有サービスです。同じDropboxアカウントを使用すれば、どのデバイスからでも保存したファイルにアクセスできます。また、「Dropboxファイルリクエスト」を通じて、他のユーザーがあなたのDropboxにファイルをアップロードすることも可能です。さらに、「Dropbox Signatures」を使用して、文書に署名を追加することもできます。
iCloudとDropboxの徹底比較
iCloudとDropboxの比較を、価格とストレージ容量、対応デバイス、同期と共有機能、生産性ツール、セキュリティとプライバシーなどの5つの観点から分析します。
iCloudとDropbox:価格とストレージ容量比較
iCloudとDropboxはいずれも有料プランを提供しており、各プランの価格、ストレージ容量、機能が異なります。
iCloudの場合、新規ユーザーは5GBの無料ストレージを利用できます。より多くの容量が必要な場合は、iCloud+(iCloudの有料プラン)へのアップグレードが必要です。iCloud+には3つのプランがあります。
iCloud+の価格は国や地域によって異なります。日本の場合、ストレージ容量と価格は以下の通りです。
iCloud+ストレージ容量/月 | iCloud+価格/月 |
---|---|
50GB | ¥150 |
200GB | ¥450 |
2TB | ¥1,500 |
一方、Dropboxのベーシックユーザーは2GBの無料ストレージを利用できます。追加の容量が必要な場合も有料プランへのアップグレードが必要です。Dropboxには6種類のプランがあり、月間ストレージ容量は2TBから無制限まであります。
Dropboxプラン | 価格/月 | ストレージ容量/月 |
---|---|---|
ベーシック | ¥0 | 2GB(ユーザー 1 人) |
プラス | ¥1,500/月 | 2TB(ユーザー 1 人) |
スタンダード | ¥1,800/月 | 3TB(3 人以上のユーザー) |
プロセス | ¥2,400/月 | 3TB(ユーザー 1 人) |
アドバンス | ¥2,880/月 | 15TB(3 人以上のユーザー) |
エンタープライズ | カスタム | カスタム |
iCloudとDropbox:対応デバイス比較
iCloudはAppleデバイスとのシームレスな連携を前提に設計されているため、iOSまたはmacOSユーザーでなければ利用できません。Appleユーザーであれば、iPhone、iPad、iPod Touch、Mac、パソコンでiCloudを使用可能です。
一方Dropboxはより幅広い環境で利用できます。AndroidとiOSデバイス、WindowsとmacOSコンピュータの両方をサポートしています。つまり、ネットワーク接続可能なデバイスさえあれば、どのような端末ユーザーでもDropboxを利用できるということです。
iCloudとDropbox:同期と共有機能比較
iCloudの場合、AppleデバイスでiCloudを有効にすると、写真や連絡先、カレンダーなどのコンテンツは、iCloudに十分なストレージがあれば自動的に同期されます。これにより、同じiCloudアカウントでログインしたどのデバイスからでもコンテンツにアクセス可能です。ファイル共有では、iCloudを使ってファイルやフォルダを他のユーザーと共有できます。また、共有相手に「閲覧のみ」か「編集も可能」かの権限を設定することもできます。
一方Dropboxは、iCloudのように全体的にコンテンツを同期するのではなく、特定のファイルやフォルダを選択して同期できます。ただし、パソコンや他のデバイスをDropboxと同期させるには、ウェブサイトにアクセスするかDropboxアプリをダウンロードする必要があります。ファイル共有に関しては、Dropboxはより多くの共有オプションを提供しており、共同作業者が加えた変更をリアルタイムで追跡する機能などが利用できます。
iCloudとDropbox:生産性ツール比較
iCloudは主にAppleのiWorkアプリスイートと統合されており、これらのアプリは無料で利用可能です。iWorkを使えば、AppleデバイスやPC上で文書作成、スプレッドシート構築、プレゼンテーション設計が可能です。iWorkで作成したコンテンツはiCloudに自動保存され、iCloudのウェブサイトからアクセスや編集ができます。
一方DropboxはMicrosoft Office 365と連携しています。Office 365で編集した文書やスプレッドシートなどは即座にDropboxに保存されます。さらにDropboxでは、複数ユーザーがDropboxとOffice 365のサイトを切り替えることなく、同じ文書を同時に編集できるコラボレーション機能を備えています。
iCloudとDropbox:セキュリティとプライバシー比較
iCloudは、転送中と保存時の両方でエンドツーエンド暗号化を採用し、ユーザーデータの安全性を確保しています。Appleのプライバシー方針により、同社がデータにアクセスすることは制限されており、高い信頼性を築いています。ただし、Appleのエコシステム内での制約が、一部ユーザーにとって懸念点となる可能性があります。
一方Dropboxは共同作業を重視し、保存データにはAES 256ビット暗号化を採用しています。ただし暗号化キーの管理をDropboxが行うため、プライバシー面での疑問が生じる場合があります。便利な共有機能を備えていますが、データプライバシーを守るためには慎重な管理が不可欠です。
iCloudとDropbox、どっちが良いか?
これまで5つの観点から比較してきたiCloudとDropboxの長所と短所をまとめます。
iCloud:
- 長所:
- Appleデバイスとのシームレスな連携が可能で、Appleエコシステム内のユーザーに最適
- 5GBの無料ストレージを提供し、有料プランも2TBまで手頃な価格設定
- Appleアプリ間でのデータ同期がスムーズで簡単
- 短所:
- 大容量ストレージの価格が競合他社と比べて高め
- Appleデバイス以外でのアクセスが制限される
- セキュリティは堅牢だが、他プラットフォームとの同期・共有機能にやや難あり
- 生産性ツールがApple環境に特化しており、他OSユーザーには使いづらい
Dropbox:
- 長所:
- マルチプラットフォーム対応で様々なデバイス/OSからアクセス可能
- 柔軟な共有オプションにより共同作業が容易
- 2GBの無料ストレージから3TBまでの有料プランがあり、幅広いユーザーに対応
- 強力な同期機能により、全てのデバイスで最新のファイル状態を維持
- 短所:
- 大容量ストレージの価格が高くなりがち
- 特定のエコシステムとの統合性にやや欠ける
- 基本的な生産性ツールはあるものの、専門的なオフィススイートほどの機能はない
- 暗号化方式に関してDropbox側に依存する部分があり、セキュリティ面での懸念が残る
おまけ:iCloudとDropbox間でデータを移行/同期する方法
iCloudとDropboxの比較を紹介した後でも、どちらを写真保存に使うか決めかねている場合、両方を試用してから決める方法があります。便利なファイル管理には「MultCloud」の利用がおすすめです。これは複数のクラウドを一元管理できる専門サービスで、iCloud Drive、iCloud写真、Dropbox個人アカウント、Dropboxビジネスアカウントを追加でき、1つのウェブサイトですべてのファイルを管理できます。
iCloudとDropboxのよりシームレスな連携が必要な場合は、MultCloudの「クラウド転送」と「クラウド同期」機能が便利です。これらの機能を使えば、ファイルをダウンロード/アップロードすることなく、iCloudドライブやiCloud写真からDropboxへ簡単に転送や同期できます。
以下にiCloudドライブとDropboxを連携させる手順をご紹介します。
「クラウド転送」でiCloudドライブをDropboxに移行
ステップ 1:MultCloudにアクセスし、無料アカウントで開始します。
ステップ 2:「クラウド追加」をクリックし、iCloudドライブとDropboxのアイコンを選択して追加します。iCloudドライブにログインするには、二段階認証を通過し、デバイスでiCloudドライブが有効になっていることを確認してください。
ステップ 3:左サイドバーの「クラウド転送」をタップし、転送元/転送先のクラウドドライブを選択します。「今すぐ転送」をクリックすると、iCloudドライブとDropboxの転送が開始されます。
ステップ 4:「オプション」をタップして、転送方法やメール通知、フィルター設定を有効化できます。「スケジュール」を有効にすると、毎日、毎週、毎月など、自動的にiCloudドライブのファイルをDropboxに転送可能です。
また、MultCloudの「コピー先」機能でMEGAからGoogleドライブにデータを移行することもできます。
「クラウド転送」機能とは異なり、「コピー先」機能には追加設定はありませんが、iCloudドライブからのファイルを複数のターゲットディレクトリに同時に転送できるのが特徴です。
1. MultCloudでiCloudドライブを開きます。
2. 移行したいファイルやフォルダにチェックを入れます。
3. 上部の機能バーから「コピー先」をクリックし、ポップアップウィンドウでDropboxを選択します。
4. 「はい」をクリックします。
「クラウド同期」でiCloudドライブとDropboxを同期
ステップ 1:「クラウド転送」の手順と同じ、まずMultCloudにログインして、iCloudドライブとDropboxをMultCloudに追加します。
ステップ 2:左サイドバーの「クラウド同期」をタップし、同期元/同期先のクラウドドライブを選択します。双方向同期に切り替えることも可能です。「今すぐ同期」をクリックすると、iCloudドライブとDropboxの同期が開始されます。
ヒント:
- iCloudドライブとDropboxを自動同期させたい場合は、「通常同期」ではなく「リアルタイム同期」を選択します。これにより、iCloudドライブのファイルが常にDropboxに更新されます。
- 「フィルタ」機能を使えば、拡張子を指定して同期する/しないファイルを一括選択できます。
- iCloudドライブに大量のファイルがある場合、一度にすべてをDropboxに転送したいときは、有料プランにアップグレードすると、無料の5GBを超えるデータ転送が可能になります。
- ★ベーシック同期内のオプションで有料版は以下の同期モード利用可能です:
- ミラー同期:ソースとターゲットのファイルを完全一致(ターゲット側の余分なファイルは削除)
- 移動同期:同期完了後、ソースディレクトリの同期済みファイルを全て削除
- 累積同期:ソース側でファイルを削除しても、ターゲット側の同じファイルは保持
- 更新同期:ソースの追加/変更ファイルを転送前に、ターゲットの全ファイルを削除
- 増分同期:毎回同期時にターゲット側にサブディレクトリを作成し、ソースの追加/変更ファイルのみ転送
- フル同期:毎回同期時にサブディレクトリを作成し、ソースの全ファイルを転送
- クラウド転送:ダウンロードせずにクラウド間でファイルを自動的に転送します。
- クラウドバックアップ:別のクラウドにファイルをバックアップし、異なるバージョンで復元します。
- チーム転送:ビジネスクラウド間でサブアカウントをマッチングさせながらファイルを転送します。
- メール移行:一度に複数のメールと添付ファイルをPDFファイルとしてクラウドに移行します。
- イメージセーバー:Instagramやウェブサイト、Google検索から画像をローカルまたはクラウドに保存します。
まとめ
総合的に見ると、iCloudの強みはAppleデバイスやアプリとの緊密な連携にありますが、利用範囲が限定され、価格も高めになる傾向があります。一方Dropboxは幅広いアクセシビリティ、強力な同期機能、柔軟な共有オプションを提供しますが、特定のエコシステムとの深い統合性には欠ける面があります。各サービスにはそれぞれ適したユースケースがあり、異なるユーザーの好みや要件に対応しています。
どちらを選ぶか決めかねている場合は、ボーナスアドバイスで紹介したMultCloudの「クラウド同期」機能を使ってiCloudとDropboxを連携させ、両方を併用する方法がおすすめです。
さらにMultCloudには「クラウド転送」、「クラウドバックアップ」、「リモートアップロード」などの機能も備わっています。写真の同期ではなくiCloudからDropboxへの単純なファイル転送のみが必要な場合にも、MultCloudが活用できます。
よくある質問
1.Dropboxは無料と有料のどちらがいいですか?
Dropboxはファイルやフォルダの保管・管理・共有などができるクラウドストレージです。 スマートフォンやタブレット端末で利用できるアプリも用意されているため、ファイルやフォルダを簡単に共有できます。Dropboxは無料でも利用できますが、使用できる容量に限りがあるため、企業で導入する場合は有料プランがオススメです。
2.iCloudが満タンになったらどうすればいいですか?
iCloudのストレージ容量がいっぱいになると、バックアップが取れなくなったり、写真やメールが共有できなくなったりするなど、様々な問題が発生します。対処法としては、不要なデータを削除する、外部ストレージにデータを移動する、iCloudのストレージプランをアップグレードする、などが挙げられます。
3.iCloudを解約したらデータは消えますか?
iCloudストレージのサブスクリプションを解約した場合、ストレージ容量が減り、iCloudに保存しているデータの一部が削除される可能性があります。ただし、解約後すぐに削除されるわけではなく、現行のサブスクリプションの請求期間が終了した後に、無料プランの5GBを超えたデータが削除されます。解約前にパソコンや別のストレージに、例えば、iCloud写真の重要なデータをDropboxにバックアップしておくことが推奨されます。
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